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百頭女 (河出文庫)百頭女 (河出文庫)
(1996/03)
マックス エルンスト

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ネタバレ注意っていうかバレる内容かと
シュールレアリズムの旗手・エルンストの堂々たるコラージュ巨編。
あちこちで紹介されているのを見るにつけ激しく気になっていたが
・・・鳥頭とか奇態な紳士だとか,何じゃこらと・・・
かつての稀覯本がこうして手軽に入手できるのは嬉しい限りッス。


モンティ・パイソンの影響でこの手の物件は
「ナンセンスを楽しむもの」という先入観があったけど
一読して分かる張りつめたテンションとサスペンス。
後書きで誰かが「ノワール」と形容しているのも頷ける。
ディティールには大いに遊びの余地があり
「犯人はヤス」というような明確な答はないのだけど,
精霊の女王たる百頭女が,旧弊なモラリズムを鼻であしらいながら
世界に不可思議な破壊工作をほどこしていく様は痛快。
何だか分からないが着々と,脈々と進行している。
プロディジーのヒットナンバー「ファイアスターター」のノリにも通じている。
作戦開始! っていう。





野性的にして優美。策士であり戦うダークヒロインですよ彼女は。
暴動の騒乱の中でうっとりと横たわる様はデカダンを超えて高貴ですらある。
ほとんど惚れましたね、ええ。
ラスト、作戦は成功したのか撤退なのか,百頭女は秘密を守りながら去っていき
下僕たるロプロプが宇宙の残骸に止めを刺して話は終わる。
この「第9にして最後の章」の壮大さ,詠嘆のような空気が好きだ。
ローマ…パリ…夢浮かぶ沼…。
 
蛇足だけど,結構遊んでいるなと思われる図版も多い。
「曖昧な忠告」…あの,沈没っていうか…遭難…みたいな…
「セザンヌとローザ・ボヌール」…テメーらにゃお似合いだぜヒャッハー!
「手荷物の輸送受付は貴族の称号をもたらす」…お一人様ご到着ぅ

色んな意味でノリノリである。

追記:
百頭女は俺の嫁
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