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ちょっと前に人から譲ってもらったまま忘れてた。

硫黄島で星条旗をかかげた米兵たちの「その後」が半分、
戦闘シーンが半分という構成。
硫黄島のグロテスクな偉容・・・海から突き出た巨大な岩塊というか
黒々とした地質学的ランドスケープ・・・の素晴らしさは絶品だった。
存在そのものがダイナミズム。
しかし、戦闘シーンになったと思えば米本土でのエピソードに戻りの
繰り返しで正直テンポが悪い。
あくまで「星条旗をかかげた兵士たちのその後」がメインのドラマだ。
考えてみれば、自決した日本兵のバラバラに砕けた遺体などは
かなりショッキングで映像的にも凄まじいのだが、恐ろしい事に
空缶はプライベートライアンやスターリングラード的な濃さに慣れている。
いや、別に死体が見たい訳じゃない。
死体が蘇る映画はいくらでも見たいけど。
要は戦争の極限また極限のリアルを茶の間で感じたいというね。
現場の張りつめたテンションを殺ぐ演出はその意味でいまひとつだった。
何だっけ・・・あれだ「ブレインストーム」。

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クリストファー・ウォーケンナタリー・ウッド

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クライマックスで主人公が昏睡して死後の世界を体験するんだが
宇宙空間やら光の翼の生えた天使やら、あ?もっと見せてくれぇってところで
主人公の彼女だかが「起きて!ねぇ起きて!」とうるせぇの何の。
神秘の映像と喚く女の顔が交互に連続し苛立たしい事この上ない。

「蘇生しちゃうだろ! 起こすなボゲェ!!」
案の定主人公は起きちゃってハッピーエンド。あーよかったねと。
「なんじゃあこの映画は・・・」
父と二人、プリプリしながらセントラル劇場を出た事を思い出す。
オカルトブームまっさかりの時分でもあり、異世界を堪能できない恨みは大きかった。
たぶんあれ以来空缶は、こまぎれ演出アレルギーだ。
同様の理由でキングの処女作「キャリー」もイライラする。
全部ブレインストームが悪い。

まぁそういう話は置くとして、空缶的に面白かったのは
「ヒーローなんていないんだ」という、激戦を戦い抜いた主人公のモノローグ。
戦争映画の定型イデオロギーとも言えるが、西部劇とアクションで鳴らした
イーストウッドが敢えて言わせるところが意味深だ。
アメリカンヒーローを演じ続けてきた彼の、近年のヒューマンでグローバルな指向性。
「硫黄島からの手紙」の方で日米合作である以上、偏ったヒロイズムを描くなど論外という事情もあるだろうが
それ以上に、イーストウッドなりのほろ苦い実感がこもっているように思えた。

追記:
ダーティハリーにしろモンゴにしろ、まっすぐなヒーローではなく
一種のアウトロー、ダーティヒーローだ。
スーパーマン型ヒーローに対する一種のリアリティ付与とも取れるが
それですら既に定番で使い古しであるという現状。
「ヒーローとは何か」という問いに対する解答が率直に語られているが
老境のイーストウッドの本音だとすれば、ここが一番感動的かも知れない。



今、公式サイトを覗いてみたが、「硫黄島からの手紙」の方は
ALL硫黄島っぽい感じ。
そういや沈まぬ太陽もまだ見てないが、忘れずGetしとこう。

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